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2月18日 晴

9時過ぎ起床。朝食、昨日買ってきたいなり寿司と、インスタント汁。
10時過ぎ、家を出る。今日から、小林敏彦『ニュース英語パワーボキャビル+3000語』(語研)にとりかかる。『4000語』の続編。unit1からunit8まで、2時間かかる。
ジュンク堂で、米原万里の著作を4冊買う。『不実な美女か 貞淑な醜女か』(新潮文庫)、『言葉を育てる ―米原万里対談集』(ちくま文庫)、『オリガ・モリソヴナの反語法』(集英社文庫)、『ロシアは今日も荒れ模様』(講談社文庫)。
喫茶店で、米原万里『言葉を育てる ―米原万里対談集』(ちくま文庫)を読む。365ページ読了。対談相手は小森陽一、林真理子、児玉清、西木正明、神津十月、養老孟司、多田富雄、辻元清美、星野博美、田丸公美子、糸井重里。
夕飯、豆腐に納豆、塩昆布をのせて、ぐしゃぐしゃにして食べる。それと、冷凍のぶり大根、白和え、ニンニクとじゃがいもの味噌汁。玄米。
夜、小林敏彦『ニュース英語パワーボキャビル4000語』(語研)を、unit1からunit27まで。テレビを眺めながら、合間に。
妻は疲れているらしく、11時頃には就寝、おれは、パソコンでサイトを周ったりして、2時過ぎ就寝。

米原万里『言葉を育てる ―米原万里対談集』(ちくま文庫)
-「米原:ロシア正教の考え方かロシア人本来の考え方かわかりませんが、才能は神様からもらったもので個人のものではないという考え方があります。私は九歳から十四歳(1960年1月から1964年10月)まで五年間、チェコスロバキアの在プラハ・ソビエト学校に通っていました。(中略)
そこでは生徒が絵や歌、詩の朗読が上手かったりすると先生は心の底から感動し、ときには授業の最中でも教室を飛び出して職員室まで行き、そこにいる先生すべてを呼んできたりしました。そして同様にまわりの子どもたちも一緒に喜ぶのです。才能をもっている人と同じ空間に生きていることを純粋に喜び、そのことを祝福するのです。ですから、その才能と自分とを比較したりは決してしません。つまり劣等感がまったくないのです。足の引っ張り合い、妬みという感情が希薄で、それがすごく心地よかった。だから十四歳のときに日本に帰国したときに、「劣等感」という言葉がやたら飛び交っていて、とても新鮮に感じたくらいです。」(P88)
-「星野博美:日本人は自分の人生の五年先、十年先しか考える習慣がないと思うんですが、彼ら(中国人)は一世紀先のこととか考えているんです。それで今の自分の決断をする。たとえば日本人である私は自分の歴史を三十数年と捉えていますが、彼らは自分がここに到達するまでの近代百年ぐらいを考えている。そういう考え方、視点の違いがあるなと思いますね。」(P172)
-「米原:われわれが、何か言葉を出すときのメカニズムというのは、「本当はまだ言葉にならない状態があって、心の中に言いたいことや考えや感情や、そういったものが何となく形づくられてきて、やっとそれをいいあらわすのに最もふさわしい言葉とか文の形とか、それから言い方、スタイル……といったものがまとまってきて声になって出る」ということなんです。しかし、官僚の書いた文案というのはそのプロセスを経ない言葉なんですよ。感情のプロセスを全然経ない、表面だけの言葉というものには、裏がない。言葉が生まれるプロセスを経ない。もう残骸みたいな言葉なんです。そうすると、そういう言葉というのは相手に入っていかないのよねえ。」(P300)
-「米原:私、通訳していてわかるんだけど、日本の学者はロジックが破綻しているのが多いんです。基本的には羅列型が多いんです。それでヨーロッパの学者は非常に論理的なんです。現実は、世の中そんなに論理的じゃないんですよ。論理というのは何かというと、記憶力のための道具なんですよ。物事を整理して、記憶しやすいようにするための道具。ところが、紙が発達した国は書くから、書く場合には羅列で構わないんですよ。耳から聞くときには論理的じゃないと入らないんです。覚え切れないんです。」(P326)

by daiouika1967 | 2009-02-19 19:41 | 日記  

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