4月9日 晴

地下街に入ると冷房がかかっている。街を歩いていると暑さを感じるようになった。
午後、若島正『乱視読者の新冒険』(新潮社)を読む。253ページまで読み進んだ。花粉症がひどくて、鼻をかむのが忙しい。頭もぼーっとする。辛いのを抑えて読んでいるうちに、不快な症状はそのままだったけれど、読書に気が紛れて苦痛が麻痺していった。
四時過ぎに家に戻る。今日は坂本龍一のピアノコンサートの日。妻が準備するのを待って、JRで会場の多治見文化会館へ向かう。
6時開場、7時開演。ライトが落とされ、会場が白檀の香の香りに包まれる。水が流れるような音が聞こえてくる。『out of noise』でサンプリングされていた、北極でフィールド録音したという音響。闇の中、教授のピアノの音が、北極の音にかぶさって響き始める。
一曲目が終わると、ステージがライトアップされ、『out of noise』から、今度は「ひばり」が演奏される。「ひばり」が終わり、初めて教授のMC。「どうですか?、催眠効果がありますか?」会場に笑いが広がる。「いや、これ(「ひばり」)、演ってる方にも催眠効果があるんですよ。」
『out of noise』からの数曲が終わり、「さて」と教授。「じつは構成が決まってるのはここまでなんですよね。ぼくは飽きっぽいんで、今回みたいに長い講演だと、構成を決めておくと飽きちゃうんです。ま、演ってるうちに、自ずとテーマが浮かんでくる、というようなこともあって……。」そして、次の演目は「perspective」。
おれは、花粉症で鼻は始終ムズムズ、頭はぼおっと霞がかかったようで、けっしていいコンディションではなかったのだが、それでも教授の生演奏に立ち会っているということだけで、もう感無量だった。30年来のファンというのはそういうものである。
2時間のコンサートが終わり、普段は書かないのだが、今日はアンケートも書いた。
―「「ひばり」、すごく好きです。清々しくて。『out of noise』は毎日聴いています。更新されているかのように、日々新鮮に聞こえるのが不思議です。今日は生で聞けて良かったです。30年来のファンなので、もちろん過去の楽曲も、いちいち感動しました。」
CD2枚が付いているコンサートパンフレットを五千円出して買った。
昼は暑かったが、夜になると、寒くなっていた。JRの窓から、ちょうど満月が見えた。
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by daiouika1967 | 2009-04-10 19:43 | 日記  

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