11.27 金 晴

■昨夜は12時前には就寝したから8時間は眠っている。それでも今日もやはり眠かった。疲れが溜まっているのだろうか。眠りの質はよくない。夜中に何度も目が覚める。冬になりかけたせいか鼻炎が悪化して、横たわると鼻が詰まる。口で息をして眠っているのだが、しばらく経つと口腔から咽喉にかけてカラカラに乾いている。その乾きが不快で目が覚める。眠たくて辛いのだが、その辛さに逆らって体を起こす。体を起して2、3分経つと鼻が通るので、それで口を閉じ、口腔内が唾液で湿るのを待ち、それでようやくふたたび眠りに就く。本当は仰向けで眠りたいのだが、仰向けになるとまたすぐに鼻が詰まるので、横を向き、海老のように体を丸めて眠る。その体勢を取ると、例えば左を向いて寝ると、右の鼻の穴が通るのである。
おれが起きると、その気配をさっしたポンタも目を覚まし、とととっと寄ってくる。おれが眠ろうとすると、「ん?寝んの?」と顔の付近に鼻面を近づけてくる。くすぐったい。無視していると頬っぺたの辺りをぺろっと舐めたりする。「もうっ」と、ポンタの鼻面を手のひらで押しやる。薄眼を開けて見ると、ポンタは不承ながら、といった感じで、のそのそと自分の寝床に戻っていく。じゃれかかる猫を追いやったということにうっすらとした罪悪感を覚えつつ、ふうっと溜息をついて、そのまま眠りに入る。
こんなことを一晩に2、3回くりかえすのである。眠りの質は悪い。長い時間ベッドに横になっていても、疲れが取れた感じがない。

■約1年ぶりに、Zさんから電話があった。何歳か年上のおばさんで、何度か広告関係の仕事をしたことがある。会って、デニーズで、1時間くらい話をした。彼女は、冷たくて甘いもの冷たくて甘いもの、と言いながら、チョコパフェとアイスコーヒーを頼む。おれは、酢のジュース。
「ちょっと。なんか仕事ないの?職安行ってきたんだけど、もう、すごいね。一般事務なんか、ひとつの求人に百人の応募者だってよ?」と、性急な調子で話し始める。
おれは、うんざりした心持で、自分がいかにもつまらなそうな顔つきになっているのを自覚しつつ、
「ああ、まあ、そうだろうねえ」と相槌を打つ。
「仕事ない?仕事。今日はMさんに私の仕事をつくってもらおうと思ってきたんだけど」とたたみかけるZさん。
「ああ、いま、厳しいよねえ、仕事、ないよねえ」とグダグダした感じで軽く拒絶。
「なにぃ。あんた、あいかわらず冷たいねえ」と、さほど残念そうでもなく、Zさんが言う。
「ああ、冷たいですよねえ、おれ」とおれは半笑いを浮かべる。
「また、ちょっと私の行く末、考えといてよ」とZさんが言うので、
「ああ、まあ、ねえ」と受け流して、その話は終わる。
音信がなかった1年の間に、Zさんのお母さんが大腸がんになったのだそうだ。Zさんは唐突にそんな話を始めた。
「その話って長くなる?」と思いつつ、それは口に出さず、酢のジュースをチョロチョロ飲みながら、Zさんの話を聞く。
「……そんなわけで、なんだか、もう不安になってきちゃって。私、ちょっと、おかしくなってきちゃってさあ。だって、ガンセンター行くと、もう、ガン患者ばっかりなんだよ。それで、私、仕事見つけないとなあって思って。で、職安行ってきたわけ」
お母さんがガンになって、ガンセンターに入ったら周りがガン患者ばかりだったので、不安になって、仕事を見つけなきゃと思い立ち、職安に行ったところ、ひとつの求人に百人の応募があって、ビックリして、それでおれと会わないといけない、と思い立ったのだった。と、こうまとめると、ほとんど支離滅裂な飛躍だらけの話になるが、そんな話をZさんは1時間近くかけてまくしたてたのだった。
そして最後に、「ああ、でも、やっぱりMさんと話すと、なんか、スッキリしたわ」と言うので、おれは始終「その話、まだ続くの?」といった面持ちで適当に相槌を打っていただけなのだが、勝手に感謝されると、つい調子に乗って、
「ああ、そう。まあ、またいつでも連絡してよ」などと口走っている。
「うん。また不安になってきたら、連絡するわ」とZさんが言うので、「おれに連絡してもあなたの状況は何も変わらないと思うけど」と思いつつ、「うん」と答えておく。
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by daiouika1967 | 2009-11-28 18:01 | 日記  

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