7月12日 曇ときどき晴ときどき雨

眠りの沼に半身浸して半ば沈み半ば浮かんだような中途半端な心地で愚図愚図と朝の数十分を過ごした。懐かしいざわめきのような気配、予感のような感触の余韻を追いながら、何を考えるでもなく、曇天のように広がるノスタルジアが自動的に紡がれるに任せ、それもじょじょに薄れて、ぼんやりとした覚醒が訪れる。
寝汗で濡れたTシャツを脱いで、上半身裸になり、カーテンを引くと、外は曇り空、窓を開けると湿気を含んだ涼風が吹き込んでくる。すぐに猫二匹がベランダに出ようと近づいてくる。早起きした妻がシャワーを浴びている音が聞こえる。

朝。家を出て、ここ数日ずっと繰り返し聴いている相対性理論『シンクロニシティーン』を今日も聴きながら、いつもの喫茶店に向かう。フェノバーグのセカンドを聴きながら、アイスコーヒー。吉永良正『ひらめきはどこから来るのか』(草思社)を読み始める。
創造的なひらめきは、必ず没頭、潜伏、啓示のプロセスを経て訪れる。潜伏、すなわち無為の時間を通り抜けなければ、何にも気づくことができない。
114ページまで読み進み、会社へ向かう時間。

今日は奇妙な天気だ。午後、K君の車で出先から帰る時間、名古屋高速の上から街を見渡すと、雲の切れ間から陽がさしているところと、土砂降りに煙っているところとが、まだらに広がっていた。その晴と雨のキワに、虹が立っていた。
「お。がかかってるな」とつぶやくと、「ああ、ほんとですね」とK君が答える。おっさんふたりで虹を眺めてもロマンチックな気分にはならない。「Sちゃんが自動車買うとき、連帯保証人になったんですけど、さっそく請求が来ました」「冷帯保証人にはなるもんじゃないねえ。じゃあ飛ぶ前に心理的に脅しかけとかなきゃね」と、左側から正面に回りこむ虹を眺めながら金の話をする。

夕暮れ。8時前には退社。退社してから携帯電話が震えたので、出ると、それは感情的になった客からのクレーム電話で、歩きながらクレーム対応した。とりあえず謝り、言い訳し、取り繕い、気づくと地下街の端まで歩いていた。謝り、言い訳し、取り繕っている3分間、動揺していたようだ。電話を切り、すこし嫌な気分が後を引いていたので、とりあえず腹が減っているから気持ちのキレが悪いんだろうと、地下街にある回転寿司の店に入った。
いくら、とろ、いくら、とろ、いくら、あなご、鉄火、かんぴょうと食べ進む。アサリの赤だしで〆て、計2100円也。すっかり気分が回復した。安いものである。

湿気たっぷりの夜気に辟易しながら帰路を歩いていると、知り合いのヘルス嬢とばったり遭遇する。「今仕事帰り?」と訊くと「うんそうなんだけど」と歯切れが悪い。
「どうかした?」と訊くと「いやあ、今日客ゼロで。困ったな。携帯止まっちゃうんだよね」と顔をゆがめてみせる。
そうか、じゃ、人助けだな、と一緒に漫喫に入り、直腸に白い液体を大量に注入されてついに我慢できなくなり噴水のようにその白い液体を噴出すAVを見ながら、フェラチオ、射精、3万円必要だというのだが財布を見たら2万3千円しかなかったので、2万円渡した。
射精後、シネマチャンネルで前田日明主催の格闘イベント『アウトサイダー』を、つい見てしまい、店を出ると11時半を回っていた。
「うわあ。すごい着信。彼氏からだぁ」と青ざめているヘルス嬢に別れを告げ、家に帰って、今。
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by daiouika1967 | 2010-07-13 00:28 | 日記  

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