5月25日(水) 曇のち晴

このところ毎朝の日課。庭の柚子の葉についたアゲハの幼虫を殺戮する。庭仕事は妻の趣味だが、妻は毛虫が苦手なので、虫の駆除はおれの仕事になる。
小さなスコップで葉をこすり、糸を吐いて抵抗する幼虫をこそげ落とす。奴等は、その後、黒くて刺激臭のする液体をコップに溜めた“死の沼”(妻が用意したものなので詳しくは知らない)に放り込まれる。小さい奴は放り込まれた瞬間息絶える。しかしすこし成長した奴は、しばらくグニョグニョとのた打ち回ってから死ぬ。奴らがグニュグニュ苦しむさまを、いつもなぜかじっと見てしまう。
毎朝の殺生に麻痺して、あまり気持ち悪いとも思わない。アウシュビッツの役人というのは、こんな心持だったのではないか、などと思う。

片山杜秀『ゴジラと日の丸 -片山杜秀の「ヤブを睨む」コラム大全』(文藝春秋)を読み継ぐ。BGMはインターネットラジオ(アメリカのAOLラジオ)の40年代オールディーズチャンネル。Dinah ShoreやIlene Woodsの砂糖菓子のような甘ったるい幸福な音楽。
適当に一箇所引用する。
≪ぼくが夢想してやまぬのは、黒沢明の『オバQ』。配役はオバQが志村喬、正太が三船、ドロンパが仲代、ゴジラが伊藤雄之助、ハカセが中村伸郎、伸一兄さんが藤田進。≫
読みながら、気づくと目を瞑っている。活字を追っていたはずが、いつのまにか夢が流れている。眠たい。しかしこんなふうにうつらうつらしながら、読字と夢見を交互にくりかえすのも、なかなかに幸福なひとときである。
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by daiouika1967 | 2011-05-25 23:53 | 日記  

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