12月24日

陰鬱な気分に陥ったときは、外界を遮断して、無重力状態のなかを3、4時間も過ごせば、たいていそれで胸騒ぎは静まり、いつものように何もかもが取るに足らないことのような、根拠もなく向日的な気分が回復する。
昼、銀行に金を下ろしにいき、残金がほとんどなくなっていることに気づき、体調不良もあり、他にもいくつかの小さな気がかりが重なって、何だか人生が不安になってきたので、秘密基地に、コンビニで買ったスナック菓子と炭酸ジュースを持ち込み、creamやxtcを聴きながら、みうらじゅん×リリー・フランキー『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』(扶桑社)を読んだ。夕方にはいつものへらへらした自分が戻ってきていた。

人間関係について、大事なのは「具合い」である、というのが、さすがに真実は身も蓋もない。
≪「心底安心できるのは、具合がいい人といるときですよ」「性格のほうで補おうとするんだけど、やっぱり「具」には勝てないんだね」「具合のいい人に出会ったときに、腕とか顔に触れているときから何か分かるじゃないですか。そのフィット感っていうか、くっついたときに隙間が空いてないんですよね」「テンピュールのように、「にちゃー」っと埋まるような感じのね」≫
異性と付き合う基準が容姿か性格か、なんてのは、人間関係の「どうしようもなさ」について、あまり思い巡らせたことのない者が弄する二者択一で、要するに二つともどうでもよくて、重要なのは「具合い」なのである。

それから、若い人間が持つ“キャリア志向”の多くが、「説教がましいだけの大人に毒された」“間違った向学心”でしかない、という、おれが仕事でかかわる種類の人間が陥りがちな陥穽が言い尽くされている箇所を引いておく。
≪「自分の好きなことをやり続けている人って、結構みんな食えてるんですよ、実は。ただ、若いときの方がバランス感覚がいいっていうか、大人に毒されているから、いろんな人を見たり会ったりして勉強しようとかっていいますよね。でも、そんなことしてたら、絶対にバカになりますよ。だって、ほとんどの大人はバカなんだし、若いやつに一生懸命話している大人は説教したいだけか、ヤリたいだけかどっちかでしょう。
人に会うということは、あくまでそこから「ヒント」だけ得られればいいわけで、その人から直接何かを教わる必要はないと思うんですよ。それなのに、今の若い子たちは「新しいことをするためにたくさんの人の話を聞きたい。人に会うことが財産」とかいって、必死こいてぜーぜー言ってるわけですよ。でもそれって、「お前は営業マンか」ってことじゃないですか。若いときにそんなことしても埋没するだけなのに≫


未来予想図などというものが当たった試しはない、将来において確実なのは「必ず死ぬ」ということだけである。だから、大切なのは、常に「今」だけなのである、とこう結論付けると、これ、ほとんど上座仏教の教説ではないか。
≪なにか計画立てて考える人って、人生を線路に例えてみたり、とにかく一本の線だと思ってるじゃないですか。でも、人生とか時間というのは線ではなく点の集合体でしょ。だからつなげて物事を考えていくっていうのは、本質的な意味で間違っているわけだし、そりゃあ、うまくいかないですよね。金を貯めてりゃ誰かに持っていかれ、結婚しても失敗して……って、点だから起きる「予測できないこと」ですよね≫
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by daiouika1967 | 2011-12-24 18:41 | 日記  

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