12月24日

クリスマスイブ、ってことだが、何をするでもなく、夜飯はマクドナルドで買ってきたチーズバーガーセットを、妻と食べて済ます。テレビを点けっ放しにして、「出没街アドック天国」で新宿二丁目が特集されているのを何となく眺めつつ、鮪オーケストラ『少々生臭いお話』(エンターブレイン)を読む。

飛行機の飛ぶ空。「爆弾のひとつも落としてけってぇの」「役立たず」団地の屋上で煙草を吸う人妻がつぶやく。「私の名前はヅーマ。暗黒高島平界隈ならどこにでもいる至極平凡な主婦である。山賊刑事をやっている夫が家に戻るのは月に一度。殿様探しの旅に出た19歳の一人息子はもう2年戻ってきていない。パートもせず英会話教師狩りを一緒にする友人もいない私にとって団地内の散歩は格好の暇つぶしである」。そうして主婦が、だだっ広くて、夢のように歪んだ団地内を歩き始める。……1話目の出だしから足を取られ、そのままこのキチガイじみた世界に引きずりこまれてしまう。

言葉のセンスは「voxxxx」の頃の電気グルーヴの歌詞、世界観は「1万円ライブ」の頃の松本人志のコントのようだ。ともかく気色悪くて、気味が悪くて、ただ内臓がくすぐられるような痺れが癖になる。
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by daiouika1967 | 2011-12-25 10:02 | 日記  

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