人気ブログランキング | 話題のタグを見る

7月27日(日) 晴 遠くで雷

昨夜はひさしぶりに飲んだ。飲んだといってもビールだが、焼肉を食べながら、生中を5杯飲んだ。おれはアルコールに弱いので、ビールとはいえ5杯というとかなりの酒量になる。いつもなら2杯も飲めば眠たくなるのだが、昨夜は不思議と5杯飲んでも別になんともなかった。不思議である。知らないうちにアルコールに強くなったのだろうか。

自分の体がつかめない。

自分の体がつかめない、といえば、最近、よく体のあちらかこちらが痒い。虫にさされたわけではない。蕁麻疹のようなものだろうか。掻いているとかぶれてヒリヒリと痛くなり、それで掻くのをやめる。そのヒリヒリと痛くなったところが、傷になって残るときもある。全身傷だらけである。傷だらけの天使……

矢作俊彦が書いた『傷だらけの天使』はぜひ読んでみたい。矢作俊彦の小説は、そういえば一冊もまともに読んだことがない。まず『傷だらけの天使』を読んで、おもしろかったらまたまとめて読もう。

今日は10時過ぎまで眠った。熟睡したわけではない。明け方にPがゲコゲコやっている音で目が覚めた。ここ3日ほど、Pが毎日吐く。去年も、夏はよく吐いていた。クーラーのなかにずっといるから喉が渇くらしく、水をやたら飲む。それが悪いのだろうか。しかしクーラーを止めるともっとひどいことになるだろう。熱中症で死んでしまうかもしれない。ドライフードを変えてみたら、それがおいしいらしく、やたらの量を食べるようになった。過食気味のようだ。それがよくないのだろうか。猫のくせに食べる量を自分で調整できないのだろうか。いずれにしろ心配である。獣医科に連れて行こうか、と妻と相談する。今週の様子を見て、吐くのが止まらないようなら連れて行こう、と思う。

目が覚めると、自分がニンニク臭かった。

とりあえずシャワーを浴びる。

植木に水をやる。きゅうりがだいぶ育ってきて、弦が巻き始めた。
睡蓮鉢を見ると、メダカが一匹死んで浮いていた。
その死骸の上半身がなくなっている。
メダカは20匹入れてあるのだが、残りの19匹が食べてしまったらしい。しばらく見ているうちにも、何匹かがスーッと死骸に寄ってきて、肉がぶよぶよしているところを美味しそうにつついていた。
水が腐るといけないので、とりあえず死骸を取り出し(残りのメダカたちは「なぜ我々のご馳走を取り上げるのか」と抗議のデモ遊泳をやっていた)、ティッシュにくるんでおく。おれはゴミ箱に捨てようかと提案したのだが、妻は、いやぁ、それはちょっとなぁ、と言う。じゃ、公園持ってって埋めるか、ということに決まった。

午後は、クーラーの効いた部屋で、ダラッとした感じで、DVDを観て過ごした。
熊澤尚人監督、蒼井優主演『ニライカナイからの手紙』。
舞台は沖縄本島よりずっと南にあるという竹富島。その海に囲まれた南国の自然のなかを蒼井優が歩いたり、座っていたり、ご飯を食べたり、と動いているだけでも観ていて飽きない。
彼女が7歳の頃、東京へ行ってしまった母親。母親はずっと帰ってこないのだが、一年に一度、彼女の誕生日のときに、その母親から手紙が届く。14歳のときの手紙には、彼女が二十歳になったらすべての事情を話す、と書かれてあった。
映画は、彼女が高校生を卒業する18歳の頃から、20歳になるまでの2年間を中心に描かれる。彼女は写真家志望で、高校を卒業した彼女は、プロカメラマンのアシスタントとなる。後半、舞台は、竹富島から、東京に移る。
そして、いよいよ二十歳の誕生日。母親からの手紙には、待ち合わせ場所を指定する内容が書かれてあった。彼女は、母親にどんな真相を聞くことになるのか。
物語はけっこうベタな展開を見せる。おれは、人の死を語ることで安易に感傷を煽ろうとする作品は、あまり好きではない。この映画も、その例外ではなく、安易な物語の作り方してんなという苦々しさは感じた。しかし、物語とは別のところ(例えば、竹富島の自然の風景の豊かさ、蒼井優のちょっとした仕草や表情の喚起力)で、退屈はしなかった。
しみじみとした気持ちになる。

映画を観ているあいだずっと、雷が遠くで鳴っていた。夏の午後。

夕方、6時過ぎに、妻といつもの公園まで散歩に出た。歩いているうちに、夕暮れが宵闇のなかに溶け出していく。風が吹き渡って、涼しかった。
スコップを持っていき、公園でメダカの半身を埋めた。

by daiouika1967 | 2008-07-28 09:28 | 日記  

<< 7月28日(月) 曇 午後、パ... 7月26日(土) 晴 >>