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12月17日

夜中の3時17分。丑三つ時だ。横になると咳がとまらず、どうにも苦しくて眠れないので、けっきょくこうして起きだし、パソコンの前に向かっている。
木谷恭介『死にたい老人』(幻冬舎新書)を読み了える。戦争体験の回想。著者は、渡辺白泉の有名な俳句―「戦争が廊下の奥に立っていた」(昭和14年)を引き、この句に接すると、陸軍参謀の辻政信を連想すると書く。

≪辻は陸軍の参謀で、ノモンハン事件、バターン死の行進、ガダルカナル島の戦いの作戦を立案し、その無謀な作戦によって、数万、数十万の死者をだした。
しかも、敗戦になると僧侶に変装して逃亡、戦争犯罪者としての時効が切れるまで潜伏、時効が切れた1950年に、逃走中の記録『潜行三千里』を発表、ベストセラーになると、その知名度を利用して衆議院議員に当選、以後10年ちかく政治家として栄光をきわめ、1961年、東南アジアを視察するとして公用旅券で出国、行方不明になった。≫


俄然、辻政信という人物と『潜行三千里』という書物に興味がわく。東南アジアで行方不明という最期も、陰謀めいたことから怪談めいたことまで様々に想像をそそる。

by daiouika1967 | 2011-12-17 03:31 | 日記  

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