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6月27日 (金) 曇ときどき晴

ここ数日、朝、6時になると、Pが起しにくる。なぜか、6時きっかりである。起し方も乱暴だ。体の上をのしのし歩き回る。猫など軽いものだといっても、猫の足の裏は小さいから、そこに奴の全体重がかかると、かなり痛い。それでも遠慮してゆっくり歩いている分には、まだ我慢もできるのだが、時によって、助走をつけて飛び乗ってくることがある。思わずグフッと呻きが漏れる。今日は、助走をつけてみぞおち辺りに飛び乗ってきて、そのまま脚の方へ駆け抜けていった。一気に目が覚まされ、それでも、不思議にあまり不機嫌な気分にはならない。同じことを人間がやったら、殺意を感じるところだ。餌をやってから、二度寝した。

夏目漱石週間”、今日は『吾輩は猫である』。文庫で500ページほどあるので、二日に分けて読むことにする。今日は(7)の章、282ページまで進んだ。
語り手の視点が猫だというのは、小説の便宜的なものでしかないのだろう、と、読む前は何となくそう決めつけていたのだが、猫の実質が彷彿とするような描写も多く、猫が猫としてしっかり描き出されていることはすこし意外な気がした。

長谷川宏『ことばをめぐる哲学の冒険』(毎日新聞社)、第三章「亡霊」、第四章「平和」、第五章「旅」を読み、読了する。

<ブックオフ>に寄り、夏目漱石『漱石日記』(平岡敏夫編)、『思い出す事など』、『漱石書簡集』(三好行雄編)(岩波文庫)、夏目房之助『漱石の孫』(新潮文庫)を買う。

夜は、DVDで映画2本観た。
一本目は『猫のミヌース』。主人公は、なぜか人間の女の子になってしまった猫のミヌース。もともと猫だから犬を見ると木に登ったり、屋根を歩き回ったりと、行動が猫っぽい。可愛い。ミヌースの仲間の猫たちも多勢登場して、にゃあにゃあと活躍する。可愛い。物語はたわいもないのだが、妻と「可愛い可愛い」と目尻を下げているうちに終わってしまった。
二本目は『パルス』。黒沢清監督『回路』のハリウッドリメイク版だ。観る前から予想はしていたが、やはり『回路』の方が映画として数段上等なものだった。『回路』では、作品全体を貫いて、「死と孤独を越えて生きるとはどういったことか」という大テーマについて強度の思考がある。しかし、このリメイク版では、筋立てを分かりやすくすることに拘泥した結果、単なる化け物映画に堕していた。いや、おれは「単なる化け物映画」も決して嫌いではないのだが、『回路』と比較するとつい苦情が言いたくなってしまう。

by daiouika1967 | 2008-06-28 09:20 | 日記  

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